山口公認会計士・税理士事務所

広島市南区にある山口公認会計士・税理士事務所です。当事務所は、記帳・税務申告にとどまらず、貴社の経営において必要な財務・経営相談を重視する公認会計士・税理士事務所です。

税務ブログ

青年会議所出席のための旅費交通費等は代表者への給与と認定

投稿日:

 代表者が青年会議所の会議等に出席するための交通費、宿泊費及び日当が給与に該当するか否かの判断が争われた事件で国税不服審判所は、事業遂行上必要な費用ではなく、代表者が個人的に負担すべきものであるから給与に該当すると判断、法人の請求を斥けた。

 この事件は、代表者が青年会議所の会議等に出席するために支払った交通費、宿泊費及び日当を、旅費交通費として損金に算入し、法人税等の確定申告を行ったのが発端。これに対して原処分庁が、それらの費用は法人の事業の遂行上必要な費用には当たらず、代表者に対する給与に該当すると認定した上で、法人税等の更正処分等を行うとともに、源泉所得税等の納税告知処分等を行ってきたことから、法人側が原処分の全部取消しを求めて審査請求したという事案である。

 つまり法人側は、代表者が青年会議所の会議等に出席するための交通費、宿泊費及び日当は、青年会議所の活動が経営者に対する教育費用、法人の受注活動費用及び新規事業開拓費用としての性質を有し、事業の遂行上必要な費用であって、代表者が負担すべきものではないことから、代表者に対する給与には該当しない旨主張して、原処分の全部取消しを求めたわけだ。

 しかし裁決は、青年会議所の会議等は特定の個人又は法人の利益を目的として行われるものではなく、青年会議所の定款に掲げられた公益的な目的及び事業の内容に則した活動が行われ、代表者はそのプログラムに沿った活動を行っていると指摘。さらに、代表者が会議等に出席したことが、取引先の確保や代表者の経営者としての能力の向上、新規事業の開拓に寄与することになったとしても、青年会議所の活動に付随する副次的な効果にすぎないとも指摘。

 その上で、旅費交通費は社会通念に照らして客観的にみて、法人の事業遂行上必要な費用ではなく、代表者が個人的に負担すべきものであるから、代表者に対する給与に該当するという判断をして、法人側の審査請求を斥けている。

(2015.07.28国税不服審判所裁決)

-税務ブログ

執筆者:


コメントを残す

関連記事

no image

自民・公明両党が平成29年度与党税制大綱決定

 自民・公明両党は8日、平成29年度の与党税制大綱を決定した。主な内容としては、1)所得税の配偶者控除の配偶者上限の引上げ、2)所得拡大促進税制を見直し、高い賃上げを行う企業への支援の強化、3)研究開 …

平成28年分民間給与実態調査 平均給与は422万円

 国税庁はこのほど、平成28年分民間給与実態統計調査の結果を明らかにした。 それによると、平成28年の1年間を通じて民間企業に勤務した給与所得者は4869万人となり、前年に比べて1.6%増加した。男女 …

no image

いよいよスタート! クレジットカード納税

 平成29年1月4日からクレジットカード納付制度がスタートする。これは、国税の納付手段の多様化を図る目的で平成 28年度税制改正で決まったもの。国税庁が指定した納付受託者(トヨタファイナンス株式会社) …

no image

役員に対して社宅を貸与した場合の判定基準に留意

 役員に対して会社所有の不動産を社宅として貸与する場合には、役員から1ヵ月当たり一定額の家賃(「賃貸料相当額」)を受け取っていれば給与として課税されることはないが、無償での貸与や、賃貸料相当額に満たな …

10年後の税務行政 税務相談や調査にAIをフル活用

本日は、面白い記事を見つけましたので、ご紹介します!今話題のAI(人工知能)について、今後10年で税務にどう絡んでいくのかがわかります!    近年、所得税の申告件数や法人数が増加する一方で …